2014年02月10日 (月) | 編集 |
オホーツク老人 (ランダムハウス講談社文庫 と 1-4 戸川幸夫動物文学セレクション 4) (2008/07/10) 戸川 幸夫 商品詳細を見る |
題名:いぬ馬鹿
作者:戸川幸夫
犬種:日本犬
ジャンル:ルポ 犬雑学
日本犬保存会の創始者藤原弘平。犬好きの間でもあまり知られていない人ではありますが、今日の日本犬を語るうえで外せない犬馬鹿さん。昭和のはじめごろ、洋犬との混血の犬が町に溢れも日本犬が絶滅の危機に瀕していた頃、いつやるの?今でしょ!とばかりにせっかく学校まで卒業した洋画家の道を諦め、日本犬の保護に奮闘した青年のルポタージュ。そしてドラマティック。
雑種化され、少なくなってゆく日本犬、しかし人々の目にはたかが犬。貴重なものとは伝わらない・・・・一筋縄ではいかない犬保護は川上犬物語や日本犬・血統を守るたたかいなどでも触れましたが、今日わたしたちが日本犬の姿を見る事が出来るのは、こういう名もなき人々や名もなき犬たちの熱意や活動があったことを忘れてはいけないと思う店主です。
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2013年11月15日 (金) | 編集 |
ペット探偵は見た! (2013/06/27) 藤原 博史 商品詳細を見る |
題名:ペット探偵は見た!
作者:藤原 博史
ジャンル:ルポエッセイ
「ペットレスキュー」というペット専門の探偵会社の代表が書いたルポエッセイ。15年以上の月日と2000件を超える依頼のなかで特に印象的だった動物達をとりあげています。ペット全般を探すのがお仕事なので、犬だけではなくもちろん猫、狼犬、ウサギ、鳥、ヘビ、プレーリードッグ、タランチュラなどさまざま。そして、その結果も無事に見つかったり、見つからなかったり、事故に合ってしまったり・・・その他にも患者を逃がしてしまった動物病院からの依頼や愛犬の誘拐事件の意外な犯人、ペットにまつわる人間模様も。
捜索の手順や料金、この仕事についたきっかけなど、あまりなじみのない「ペット探偵」という仕事について現場のリアルなルポタージュ。どこへでも行く!という姿勢がいいですね。
当店では迷子を防ぐために、迷子札の着用を推進してます。
2013年03月30日 (土) | 編集 |
日本犬―血統を守るたたかい (小学館文庫) (2003/07) 吉田 悦子 商品詳細を見る |
題名:日本犬―血統を守るたたかい
作者:吉田 悦子
ジャンル:ルポ
犬種:日本犬
この国、日本で共に日本人と古来から暮らしてきた犬、日本犬。
本書ではそのなかでも和犬(秋田犬、柴犬、甲斐犬、北海道犬、紀州犬、四国犬)についての文献や実際に飼育している人の声を集めコンパクトにまとめた労作。作り上げるのは難しく、崩れるのは一瞬・・・戦争やペットブームなどの危機を経て愛好者の努力が無ければ今日見る事ができなかったかもしれない、日本固有の犬種たちの魅力について。
出てくる人々が「この犬種この血統が好きだ!」といういい意味でのマニアックな路線なので、評価は分かれるかもしれませんが、犬を繁殖させるブリーダーはこの位のパッションを持つべきだと思ったり。日本犬についての概要を大まかに知りたい方にお勧め。文庫の写真は岩合光昭氏。
日本犬・血統を守るたたかい (1997/05) 吉田 悦子 商品詳細を見る |
2013年03月09日 (土) | 編集 |
川上犬物語 (2007/05) 久能 靖 商品詳細を見る |
題名:川上犬物語
作者:久能 靖
ジャンル:ルポ
犬種:川上犬(柴犬)
高原レタスの栽培で全国的に名の知れた長野県川上村の犬。川上犬。
一時は村内に3匹にまで減ってしまったこの土着の気概ある犬を失ってなるものかと奮闘した人々のルポタージュ。川上犬だけでなく、川上村の歴史や戦時中の動物園などさまざまな史実を交えて解き明かされるひとつの日本犬の成り立ち。
内容は大きく分けて3つ。川上犬の復活劇を取り上げた1~4章。実際に川上犬を飼っている人のインタビューで構成された5章。最後の6章は学校犬として飼われた川上犬「りゅう」に関してのインタビュー。
一度絶えそうになったこの犬種への多くの人の想いが詰まったルポ。ペットショップに流通することはなく予約をして時には何年も待つ必要がある貴重な犬種。必要なのは高価に取引されることではなく、川上犬の気質や特性を絶やさないこと。犬を繁殖させるブリーダー全ての人に川上犬やプラシュスキー・クリザジークのような犬質を守り抜く強い意志と確かな姿勢が必要だと思う店主です。
2012年10月31日 (水) | 編集 |
悪魔を憐れむ歌 (2003/12) 蓮見 圭一 商品詳細を見る |
題名:悪魔を憐れむ歌
作者:蓮見 圭一
ジャンル:ルポ ノンフィクション ホラー
「愛犬家連続殺人事件」の共犯者が書いた本、読んでいてここまで「これはフィクションであってほしい」と思う本はなかなかありません(^^:::
アラスカンマラミュートのブリーダーをしていた夫婦が起こした連続バラバラ殺人、オウム事件の陰に隠れて知名度は低いものの日本の歴史のなかでも相当悪質で相当恐ろしい事件だったと思います。(グロ注意)
本作は狂気に飲みこまれてゆく様子がとてもリアルで、その辺のホラーよりよっぽど怖い本でした。
その辺のホラーじゃ物足りない方、背筋が冷たくなるような本をお探しの方に。。。。
愛犬家連続殺人 (角川文庫) (2000/09) 志麻 永幸 商品詳細を見る |
共犯者 (新潮クライムファイル) (1999/06) 山崎 永幸 商品詳細を見る |
また何回もいろんな名前で改編して出してるのが不気味。
冷たい熱帯魚 [Blu-ray] (2011/08/02) 吹越満、でんでん 他 商品詳細を見る |
映画「冷たい熱帯魚」はこの事件の犬を熱帯魚に替えた実話です(もちろん見れない)
今、報道されている尼崎の事件も怖いけど・・・・・